№008 図解 コリオリ 力
各地で水不足が進行していますね。
乾ききったダムの湖底から旧村民の生活地域が見え出す光景は何とも悲しいものですね。
ダム建設に関連して移住せざるえなかった200万人もの方々に感謝の念を忘れてはいけませんね。
水不足の解決策はやはり台風等の大雨に期待せざるをえないのでしょうか。
今回のテーマは台風に渦巻きの方向を生じさせる「コリオリ力」に関してです。
「コリオリ力」とは
回転座標系上で運動する物体には その進路が見かけ上曲げる様な力が働くというものです。
巨大な回転円盤上でキャッチボールを行うとボールは慣性力により真っ直ぐに進んでいるのですが、ボールがキャッチャーの位置に届くまでにキャッチャーの位置が移動してしまう為に見かけ上ボールが曲がって進行する様に感じてしまうのです。
円盤状の二人の位置は相対的に変化がないと思い込んでいますから、ボールの方が曲がって飛んで行く様に見えてしまうのです。
コリオリ力 図解
これは回転円盤上だけでなく地球のような回転球体でも同様に生じるのです。
北半球に位置する日本に襲来する台風は反時計回りの渦巻きでやってきます。
南半球ならば時計回りの渦の台風となり、赤道上をピタリと進行する台風ならば渦は発生しない事となります。
この「コリオリ力」を使った有名な実験として「地球の自転」を証明したフーコーがいますね。
十分に長い振り子の軌跡が一昼夜で一回転することから地球は自転していると証明した。
ごく簡単な装置で科学界の進化を助けたといえる。
又、フーコーは凹面鏡の放物面の精度測定もカミソリとローソクで超高精度の検査が出来る「フーコーテスト」なども発明し望遠鏡の進化に貢献している。
現代においてこの「コリオリ力」の影響から逃れる動作を行っているのが「狙撃」だ。
物騒な話だが現代でも戦場ではこの狙撃が有効なのだそうです。
実情として2㎞以上先の対象を攻撃できるそうです。
しかし、南北方向での射撃ではコリオリ力の影響が最大に出るので専用のコンピューターソフトで修正しての実行だそうです。
軍事力が技術の進化を促進する厳しい現実がありますね。
工業界においては流量測定の方法としてコリオリ式流量計があります。
振動を与え続けているU字形パイプに液体を流すとバイブが「ひねり振動」を生じます。入り口・出口での発生ひねりの位相差から流量を求める大変ユニークな方法です。
LPG・液化天然ガスなどの超低温体の測定で活躍しています、流路中に突起物を設けないので汚れ付着などによる誤差が発生しないなどの特徴も有ります。
キーエンス社 カタロクより転載
キーワード
コリオリ力 フーコー 振り子 自転 回転体 慣性力 見かけ軌跡
運動体 ジャイロ 狙撃 流量計 密度 流速
TRIZの発明スタンダードとの関連
標準的手法 №09 リズムの調和
移動液体(水)の慣性力と空気の圧縮性を利用したものに
「水撃ポンプ」が有る。
液体の位置エネルギーを移動慣性力に換えて空気を圧縮し、落差の3倍の高さに液体を押し上げる事(容量は20%程に減るが) を無動力で行えるポンプである。
ウオーターハンマリング現象(慣性力)を活用したモノだ。
未開発国では未だに活用されている。
索引部 http://gah03167.g.dgdg.jp/p080%20b%20%20%20hatumei%20sutandaado.html
図解部 http://gah03167.g.dgdg.jp/HATUMEI%20SUTANDADO/hs09b.html
TRIZ の技術をふんだんに含んだ 問題解決手法・アイデア出し・新商品開発に効果的な手法 「アイデア ビッグバン メソッド」 一部公開しています。
覗いてみてください。 http://gah03167.g.dgdg.jp/index.htm 制作 /夢少年
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